初めて家計簿に取り組む人の中で、多くの人が最近では携帯スマートフォン用アプリを使っていることでしょう。
多種多様な機能が充実しており、アプリを起動してからの入力までがシンプルで、とても使い易く考えられています。
これまで家計簿を付けたことがない人でも、簡単に始められるのが魅力的です。
しかし、実は家計簿はただ日記のように付けるだけでは家計の分析や改善に繋がらないって知っていますか?
節約上手になるための家計簿との付き合い方があるのです。
今回は節約を成功させるための家計簿の付け方をご紹介します。
目次
家計を圧迫する「食費」の無駄を知る
食費に無駄ってあるの?
今回は、家計の中の「食費」に着目します。
食費を節約するために見直したいのは、自分の家計に食費の無駄がないかどうかです。
食費を無駄に使っている状態とは、どういうことを言うのでしょうか?
外食が多くて、一度に使う個人単価が高いことでしょうか?
おやつやお酒などの嗜好品を多く買っていることでしょうか?
これらは無駄と言うよりも、生活スタイルの違いです。
今回お話しする「食費」の無駄とは、冷蔵庫の中にいつの間にか増えている、使い道をよく考えずに買う食材の事を言うのです。
スーパーでセールをやっていると、ついつい「安いから買っておこう!」という心理が働きます。
(スーパー自体もお客様のその心理を利用しているのですが・・・。)
その行為自体は悪いことではありません。
むしろ家計を考えたとき、そうしたセール品の購入は、お財布にも優しくてありがたい行為です。
セール品についつい釣られてしまわないためには!
普段、家計簿とにらめっこをしてお金を節約しやりくりしているにも関わらず、冷蔵庫の中に食材を放り込んで無駄にしてしまう人が多くいます。
これが、食費の無駄を招いています。
個の無駄を省くためには、冷蔵庫の中身を把握しておくことがとても重要!
しかし、毎日見ているはずなのに冷蔵庫の中身って意外と覚えていないものです。
そこで登場する便利なツールの一つが「家計簿」です。
冷蔵庫の中身と家計簿がどう関連していくのか、セール品を買いすぎてついつい冷蔵庫の中身を忘れてしまううっかりさんのために、捨てられる食材とお金の無駄を少なくする家計簿の付け方をご紹介します。
家計簿を付ける前にチェック!食品廃棄を少なくするための行動
献立を決めておく
そもそも食材の廃棄を減らすやりくりとして有効的なのが、1週間ないしは数日の献立をあらかじめ決めてしまい、お買い物に行く前から買うものを決めておくことです。
そうすることで、無駄な食材を買わなくて済みます。
また、献立が決まっているとまとめて買うことも可能です。
買った食材は冷凍保存
ほとんどの食材は冷凍保存ができるので、野菜を小分けにしてジップロックなどの真空パックに詰めかえれば、2週間以上持ちます。
お肉やお魚も同様に、買いだめして暫く使わないと判断した場合、冷凍保存しておくことがおすすめです。
それでも食品廃棄が出てしまうのはなぜ?
上記の内容は、主婦のお役立ち情報などでよく紹介されている内容です。
こうしたテクニックは廃棄を防ぐのにこれから家計簿と一緒に心がけていきたい習慣です。
しかし、それでも廃棄が出てしまう!と言う方も実はいらっしゃいます。
まとめてたくさんの食材を買い込むものですから、次回お買い物に行ったとき、以前何を買って何がまだ残っているのか分からずに、新しく同じものを買ってしまうなんてことも。
調味料をストックしている人にありがちですね。
調味料の賞味期限は長いですが、場所を取って収納に困りますし、使い切るのに時間がかかるので、また忘れてしまいがちです。
食材も冷凍保存したのは良いですが、量をたくさん買い込みすぎて冷凍庫の奥底に入れたまま忘れられてしまうと、本末転倒に。
なので、ある程度のまとめ買いをするのか、1日2日ずつお買い物に行くのかは、自分の性格と相談して行くのがベターです。
家計簿を付ける準備!自分用に家計簿をカスタマイズ
さて、お買い物の仕方で廃棄食材が減らせると分かりましたが、家計簿はどのようにまとめたら良いでしょうか?
ここからが今回のテーマである「食費の無駄」と「家計簿」の関連性です。
家計簿には、「食材」の廃棄を防ぐ方法もあるのです。
その方法をご紹介する前に、家計簿アプリについてですが、アプリで使われている仕分け用項目のほとんどは、自分でカスタマイズすることが可能です。
大項目「食費」や「日用品」などは普段誰しもが使う項目でしょうが、例えば「交通費」が不要な方は、そうした項目を自分の好きなようにアレンジして、使うのが良いでしょう。
同じように、「食費」の中の小項目もアレンジが可能です。
自分のライフスタイルに合わせて、小項目を「食料品」や「おかし」「お酒」「カフェ」などの項目から大体5つくらいピックアップしてまとめると、家計簿もスッキリしてまとまりがよく見えます。
では、いよいよ家計簿の上手な活用方法のご紹介です。
1週間分をまとめて買う人向けの、家計簿のまとめ方
食費を「週間」ごとに分ける
項目を「食料品」や「飲料」などで分けるのではなく、「一週目」「二週目」「三週目」「四週目」などで分けるのがポイント!!
まとめて買い物に行くので、食材を細かく仕分けするよりも1週間分の物量(値段)を仕分けします。
1週間ごと、あるいは自分がお店に行くタイミング事で項目を分けておけば、次にお買い物に行った際、以前何を買ったのか家計簿を見たときに一目瞭然です。
まとめ買いの日以外に細々としたものを買う際には、「その他」や「不定期出費」などで仕分けし、家族で外食に行く際は「外食」と分けておくと、後から見た時に自分が何にお金を使っていたのか分かりやすくなります。
食費の把握ができたら、週の予算を決める
この方法は、1週ごとでまとめているのでどの週でどれだけの出費が出ているのか簡単に把握できます。
このまとめ方のポイントは、1週間分の食費が分かりやすくなるという点です。
1週間分の食費が分かれば、予算を立てやすくなります。
例えば1週間まとめ買い時に8,000円ほど使うご家庭だったとして、それが4週分で32,000円が食料品の予算です。
週の予算に外食やお出かけの出費を足していく
お出かけをしたときに立ち寄ったコンビニや、カフェなど突発的な出費と、レストランなどの外食がいくらかかってくるのかも別の項目で仕分けておきます。
すると、1か月後に振り返ってみると1ヶ月に使用した全体の食費が一目瞭然!
前項の食料品の予算が32,000円ほどだったとして、外食を月に1回したとすると、食費は40,000円前後になるでしょう。
家計簿から節約の方法を考える
月々の予算が決まったところで、今度は食費を抑える方法を考えます。
1週間8,000円かかる食料品を7,000円に抑えるだけで、1ヶ月に4,000円も抑えることが可能です。
4,000円あれば、夫婦で映画を観ることも可能ですね。
他にもビール24缶入り1ケースや、タバコ1カートン、または1人分の飲み代にもなるでしょう。
1,000円の節約って意外と大変!
簡単に1,000円節約しましょうとお話しすると、そんな余裕ない!と思われる方もいるかもしれません。
そこで、確認したいのが冷蔵庫の中身です。
本当に週1,000円分買っておかなければならないものばかりでしょうか?
おやつや嗜好品の飲み物やチンするもの、お湯を注ぐだけのお手軽商品は買いすぎていませんでしょうか?
野菜、お肉などの食材は全部使いきって、廃棄は出ませんでしたか?
こうして振り返ってみると、意外と1週間に1,000円節約出来ちゃいます。
家計簿と連携して、冷蔵庫の中身を確認するようになると、食費の無駄も少なくなっていきます。
毎日スーパーにお買い物行く人向けの、家計簿のまとめ方
食費を「通常日」と「特売日」で分ける
毎日スーパーにお買い物をする人には、上記のまとめ方はあまり向いているとは言えません。
なぜならこういうタイプの方は、もともとその日に晩御飯や次の日のお弁当のメニューを決めている人が多いからです。
なので、献立をあらかじめ決めるという工程にそもそも苦手意識があります。
そこで、こうした方にお勧めしたい方法としては、項目を「通常日」と「特売日」に変更してまとめるやり方です。
スーパーは決まった日に特売を行います。
大体が日曜日ですが、イオンですと火曜日が主流。
バローでは日曜日の他に木曜日も安く売り出す日があります。
1週間ごとに振り返り、特売日の傾向を探る
特売日で何が安く売り出されるのか分かれば、無駄なお買い物をしにくくなります。
毎日お買い物に行く方は、1週間経ったところでその週は何曜日にどこのスーパーが安く売っていたかを確認しながら、お買い物に行くのがおすすめ。
毎日お買い物に行くメリットを知っておく
新聞を取ってなくても、スーパーの特売日を把握でき、特売で安くなる商品の傾向が分かるので、毎日お買い物に行く人は次の月には早々に改善が見られます。
目に見える数字として改善が分かれば、がぜん家計のやりくりにやる気が出てくるでしょう。
同じ商品が特売日で安く手に入ると分かれば、その日まである食材でやりくりするようになるので、メニューも自ずと追随してきます。
特売日に使う予算と通常日に使う予算を分ける
毎日お買い物に行く人は、通常日ではこのくらいの予算、特売日ではこのくらいの予算でと判断できるようになります。
同じじゃがいもを買っても、通常日と特売日では値段に差が出てきます。
一つ一つは確かに小さな差ですが、積もっていくと大きな差に繋がります。
こうして予算を分けておくことで、かかりすぎる食費にブレーキを掛けることが可能です。
冷蔵庫の決まった場所に、特売日用商品を入れる
特売日で買う商品が決まってくれば、買ってきた商品を冷蔵庫に入れる際、冷蔵庫の中にかごなどで仕切りを作ると良いです。
特売日で買う商品を入れるスペースと、通常日に買う商品を入れるスペースで分けると、ぱっと見でもすぐ分かるようになります。
こうしておくことで、目に見えて商品の在庫が分かるので、買い忘れたり多く買いすぎたりと言う失敗を防げます。
家計簿にまとめた後は
それぞれ、1ヶ月の予算がどれだけなのかが分かったところで、ご自宅の食費をエンゲル係数にあてはめてみましょう。
エンゲル係数とは、1世帯ごとの家計の消費に占める飲食費の割合を示すものです。
日本の統計で言うと、支出の25%以下で収まっている家庭がほとんどです。
この数字は、一般世帯も単身世帯もあまり変わりません。
どの家庭でも、極端な食生活をしているのでなければ、大体が25%以内に収まっています。
25%以下で抑えているのでしたら、「食費」が家計を圧迫しすぎずやりくりできている証拠です。
ただし、成長期のお子様がいらっしゃるご家庭などでは、必ずしも当てはまるわけではありませんので、25%を超えていても心配することはないでしょう。
25%以下に抑えなければならないわけでもありませんから、「食費を減らす」ことが目的とならないよう気を付けたいです。
食費の節約から、その先へ
「食費」の節約は、あくまでも家計のやりくりのための過程のお話。
減らすことが目的ではなく、食費を抑えてどうしたいのかがポイントです。
このポイントは、はっきりしている人とそうでない人で、家計簿にも違いが出てきます。
「食費」全体を減らしたいなら、外食しなければいい、米だけ食べていればいい、おやつを買わなければいい、と言う極論に至ります。
そうではなく、「食費」の中の「食料品」を減らしたいのか「おやつ」を減らしたいのか「コンビニ」で買う量を減らしたいのか、「お酒」を減らしたいのかによって、見直すポイントが違ってきます。
まとめ
今回は冷蔵庫の中の食材と廃棄食材について、ウェイトを置いてご紹介しました。
色々な人が、お金があればお子様の習い事を増やしたいとか、外食できる数を増やしたいとか、今後のために少しでも貯金をしておきたいとか、なにかしらの考えを持っていると思います。
そうした目的意識を持つことで、節約しようという意思がより強くなります。
家計簿の魅力的なところは、頑張れば頑張った分、数字としてはっきりわかるところです。
漠然と、ただ減らしたいと思うだけでなく、節約できたその後のこともこれを家計簿の見直しと一緒に考えてみるといいかもしれません。
今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてください!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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