車にガソリンを入れる時、皆さんは満タンにしていますか?
それとも必要最低限の量だけ入れていますか?
パーク24株式会社がシェアカーでお馴染みのタイムズクラブの会員に、ガソリンを満タン給油している割合を調べたところ、64%の人が給油の際に満タンにしていることがわかったそうです。
過半数の人が満タン給油をしていることになりますが、燃費を考慮すると満タンにするべきなのでしょうか?
それとも満タンにしない方が良いのでしょうか?
今回はガソリン代の節約の観点から満タンにすべきか、考察していきます。
目次
ガソリンは満タンにしない方が燃費性能が上がる!
結論から言うと、ガソリンは満タンにしない方が燃費が良くなります。
それは冷静に考えれば誰にでもわかることです。
例えば、自分が何か重い荷物を持つ時と軽い荷物を持つ時であれば、もちろん前者の方が力を使いますよね?
これは車にも同じことが言えます。
私は学生時代アルバイトで、食べ物の出張販売をしていました。
小さい規模の出張販売であれば軽自動車で移動していましたが、食べ物の出張販売となると荷物も非常に多くなります。
そのような中、坂道を登ろうとするとアクセルを全開に踏んでも30kmほどしかスピードが出ませんでした。
荷物がなければ、軽自動車なので多少はアクセルを踏むものの、スピードは並みに出ます。
このように、車の重量が上がれば上がるほどエネルギー、つまりガゾリンを消費してしまうのです。
今回はガソリンに限ってご紹介していますが、重量で言えば、不要な荷物を車に積んでいるのも燃費が悪くなります。
これも私個人の話になりますが、冬になるとタイヤをスタッドレスに替えるためにカーディーラーのお店へ行っています。
しかし、替えてもらった後ノーマルタイヤを降ろすのが面倒くさく、そのまま運転していた時もありました。
普通乗用車に乗っていれば何も感じませんが、やはり重量が増える分、車はガソリンを多く消費しています。
ガソリンに限らず不要な荷物は出来るだけ乗せないようにしておきましょう!
燃費にどれくらいの差ができるの?
ガソリンを満タンにしなければ、一体いくら節約できるのでしょうか。
車の重量という観点からすると、重量が10%増えると、燃費が5%悪化すると言われています。
仮に私のマイカーであるTOYOTAのAQUA(アクア)で考察してみます。
- AQUAの重量:1,050kg
- AQUAの燃料タンク容量:36L
- 給油容量:半分の18Lをキープ
- ガソリン1Lあたりの重量:0.75kg
これらのデータを基に、節約金額を計算してみます。
(乗車している人の重さは考慮していません。)
まず、ガソリンを満タンにすると、AQUAの重量は「1,077kg」となり、ガソリンを半分にすると「1,063.5kg」となります。
ガソリンを満タンにしている時との差は「1,077kg – 1,063.5kg = 13.5kg」となります。
つまり、「13.5kg ÷ 1,050kg × 100 = 1.3%」となり、ガソリンが満タンの時とそうではないときで、1.3%の重量差となります。
重量が10%増えると5%燃費が悪くなるので、1.3%の場合「0.65%」燃費が悪くなります。
AQUAの燃費を37km/Lとすると、「37km/L × 0.65% = 0.24」となり、0.24km/L燃費が悪化する計算となります。
非常に少ない数字に見えますが、100Lで24kmの差が出てくるので、先を見据えれば節約の実感も湧いてくると思います。
節約のために満タンにしない方が良いとは限らない
燃費を重視すると、ガゾリンは満タンにせずに極力必要最低限で給油するのがベストです。
しかし、一概に満タンにしない方が良いとは言えません。
例えば、節約の逆効果として下記のようなパターンがありえます。
- ガソリンがなくなりそうになり、やむを得ず有人ガソリンスタンドで給油する
- ガソリンが高騰してしまう
- 燃料タンクに水が溜まることがある
- 給油する回数が多くなる
それでは、それぞれのパターンを見ていきましょう。
やむを得ない高単価での給油
少ないガソリンをキープすることのデメリットとして、予期せぬ給油が挙げられます。
車を運転中にガソリンが減ってきていることがわかっていても、次のガソリンスタンドまで持つやろ!と思うことはよくあると思います。
しかし、そういう時に限ってガソリンスタンドがなかったり、セルフガソリンスタンドがない時ってありますよね・・・。
ガソリンが切れそうであれば給油するしかありませんが、有人ガソリンスタンドを使用してリッター単価が上がってしまっては元も子もありません。
高単価の給油を防ぐために、まずは自分の車の燃費性能を知りましょう。
例えば私が使用しているTOYOTAのAQUA(アクア)の場合、e燃費というサイトで調べてみると、燃費情報が載っています。
ここで注意したいのは、カタログなどに記載されている燃費と、実際に走行した時の燃費は異なるということです。
実際は、公表されている燃費より実燃費のほうが悪いことが多いです。
マイカーを持たれている方は、ある程度の燃費を理解しておられると思いますが、あまり燃費情報まで理解しておられない方は一度ネットで調べてみましょう。
また、最近の車は現在のガソリン量から、走行可能距離が表示されるものもあります。
自分の車の走行可能距離を把握し、見知らぬ土地ではガソリンを満タンにせずとも、ある程度余裕を持って給油するようにしましょう!
ガソリンが高騰してしまう
2018年9月、ガソリンの価格は日に日に上昇しています。
つい先日、ガソリンが3年9ヶ月ぶりに高値を更新し、153円/Lとなりました。
参考記事:レギュラーガソリン153円/L 3年9カ月ぶりの高値
ガソリンを満タンにしない状態をキープしていても、突如ガソリンの価格が高騰する場合があります。
その場合、安いときに給油しておけば良かったというパターンもあり得ます。
しかし、ガソリンの価格が高騰するタイミングを把握するのは無理な話です。
こういったデメリットがあることも覚えておきましょう。
燃料タンク内の水滴に注意
ガソリンを満タンにしていないと、燃料タンク内に水が溜まる可能性があります。
原因として、ガソリンが満タンではないということは、燃料タンク内に空気が含まれていることになります。
この空気が結露を発生させ、燃料タンク内をサビさせてしまいます。
サビは車の故障を引き起こし、さらなる出費となってしまう恐れもあります。
こういった事態を防ぐために、水抜き剤というものが使用されています。
しかし、燃料タンク内がサビつく事例は、現在ほとんどなくなっています。
理由としては、現代の車の燃料タンクは樹脂製のもので作られているからです。
鉄製の燃料タンクを使用されている方は注意する必要があります。
基本的にデメリットとなることはほぼありませんが、覚えておきましょう。
ガソリンスタンドに頻繁に行く必要がある
当然のことではありますが、ガソリンを満タンにしないということは、給油する回数が増えてしまいます。
特に軽自動車の場合、燃料タンクの容量は25L~30Lであることが多いため、頻繁に給油する必要があります。
給油するために時間を費やしたり、車の発進・停車など低燃費走行にはあまり良くない動作も発生します。
細かいことではありますが、実際に私はガソリンを入れるという行為だけでも煩わしく思ったりします。
少し手間がかかってしまうという点は念頭に置いておきましょう。
まとめ
車の燃費について、ガソリンは満タンにした方が良いのか、満タンにしない方が良いのか、ご紹介しました。
結果的に満タンにしない方が車の重量が下がり燃費は良くなります。
しかし、正直なところ期待できる低燃費効果は非常に少ないです。
これにより、余計に時間を費やしたりする可能性もあります。
一度ガソリンの給油を半分にしてみて、自分に合うか試してみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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