好き嫌いがはっきり分かれる食べ物として代表的なものといえば、私は真っ先に納豆を思い浮かべます。
確かに見た目にはかなりインパクトと臭いがあり、最初は手を出し難いのもわかります。
しかし、納豆が嫌いという方、損をしています。
何故なら納豆には、健康に寄与する様々な有効成分が含まれているからです。
その成分というのが、ナットウキナーゼという酵素です。
そんなの聞いたことない、という方が大半だと思います。
ということで、今回はこのナットウキナーゼについてご紹介します。
目次
納豆に含まれているナットウキナーゼとは?
ナットウキナーゼとは、その名の通り納豆に含まれる酵素であり、納豆を発酵させる過程で生成されます。
納豆の特徴の1つと言えば、あのネバネバですよね。
なんとあのネバネバ成分の中に、ナットウキナーゼが多く含まれているのです。
ちなみにナットウキナーゼを漢字で、納豆キナーゼと呼ぶこともありますね。
ナットウキナーゼを摂取することによる効果は?
ナットウキナーゼを摂取することによる効果としては、おそらく血液をサラサラにしてくれることが一般的に認知されています。
しかし、この血液をサラサラにするという効果によって、どのような病気を予防してくれるのでしょうか?
例えば、下記のような成人病を予防してくれるのです!
- 過剰な血栓を溶解する
- 高血圧の予防と改善
- コレステロール値の低下
それではナットウキナーゼが、これらの成人病を予防するための健康状態に、どのように寄与してくれるのか考察したいと思います。
血栓の予防
血栓症、すなわち心筋梗塞や脳梗塞は、血栓によって血管が詰まることで発生する病気です。
血栓自体は悪さをするものではなく、血管を修復するという大切な役割を担っているものです。
それでは、何故この血栓が血栓症などの原因となるのでしょうか?
原因はドロドロな血液です。
血液がドロドロになると血栓の溶けるスピードが遅くなっていき、血栓が溶けるよりも速く蓄積されてしまうため、血管に詰まるという現象が起きてしまいます。
しかし、ナットウキナーゼには、下記のような血栓を溶かすための2つの働きがあります。
- 血液中の血栓を溶かすという直接的な働き
- ウロキナーゼという血栓を溶かす酵素を活性化させて、間接的に血栓を溶かすような働き
ウロキナーゼという言葉が出てきましたが、ウロキナーゼは消化管の表面にあり、外的刺激を受けると活性化するような成分です。
ナットウキナーゼはこのウロキナーゼに働きかけて、血栓を溶かす酵素を生み出していきます。
ナットウキナーゼが血栓を直接的・間接的に溶かすということがわかりましたが、ここで疑問点が浮かび上がります。
血栓は血管を修復する働きがあるのに溶かしてもいいのか、という点です。
血管の修復、つまり止血作用も血液には必要なので、血栓の溶かしすぎも良くないということです。
じゃあどうすればいいの?と思われた方、心配はいらないのです。
ナットウキナーゼにはウロキナーゼに働きかけるという溶解系の機能が備わっているのと同時に、納豆にはビタミンKという凝固系の働きもあります。
つまり、この溶解系の機能と凝固系の機能によってバランスが取れているのです。
まさしく納豆食べたら2度ならぬ、3度美味しいですね!!
高血圧の予防
ナットウキナーゼに血栓を溶解する機能があることは分かりましたが、これが分かれば高血圧を予防する効果を併せ持つことも分かるのです。
心臓が血液を全身に送り出す時には、動脈に圧力がかかります。
これが血圧と呼ばれるものです。
血液がドロドロしているときは、血液の流れが悪くなり、高血圧となってしまうことがあります。
高血圧の状態が長く続くと、健康上に様々な悪影響を及ぼします。
例えば、初期症状として頭痛・めまい・動悸・息切れ・耳鳴り・手足の痺れなどの症状が発生します。
そして、中長期的には高血圧によって血管に圧力がかかり続けると血管自体が弱くなってしまい、動脈硬化などのリスクが高まってしまいます。
さらには血管が破れやすくなって、脳出血などを起こすこともあります。
このように健康状態を脅かす高血圧ですが、高血圧には二通りあります。
1つ目は原因がはっきりしないもの、2つ目は腎臓病などによって二次的に高血圧が発生するものです。
一般的に高血圧の患者は前者であり、遺伝や日頃のストレス、運動不足などが原因となっていると考えられています。
このように高血圧になり兼ねない要因は複数あり、どれが直接的な要因となっているかがわからない、つまり原因がはっきりしないことが多いのです。
しかし、このような高血圧に結びかねない要因が多少あったとしても、血栓を溶解させ、血液をサラサラにしてくれる働きを持つナットウキナーゼを普段から摂取していれば、高血圧の予防に繋がることも大きく期待できます。
したがって、ナットウキナーゼは様々な成人病の対策として有効です。
コレステロール値の低下
ナットウキナーゼは、血液中のコレステロール値を改善する効果を持っています。
コレステロール値は皆さんも敏感になりがちな値だと思います。
しかし、コレステロールは細胞を作り上げる上で重要な働きを持つ脂質の1つなのです。
これを過剰に摂取することがNGで、脂質異常症や動脈硬化、心筋梗塞などの病気を引き起こす原因となります。
これに対しナットウキナーゼには、脂質異常症を引き起こすコレステロールの増加を予防する効果があります。
さらに、納豆の原材料となっている大豆には、悪玉コレステロールを下げる働きを持つイソフラボンが多く含まれています。
極め付けは、大豆にはサポニンという血液をサラサラにする効果を持つ成分があり、相乗効果が期待できます。
納豆を食べる量・頻度・食べ方は?
納豆が健康に良いのは分かりましたが、ナットウキナーゼを効果的に摂取するには、日々の生活の中で果たしてどれくらいの量・頻度で、そしてどのようにして食べるのが良いのでしょうか?
まず納豆の量ですが、血栓を溶解させるための成分を得るには、市販でよく見かける1人分の1パックの納豆で十分な量が得られます。
その効果は6~12時間持続するとされているので、毎日1パックの納豆を食べるのを習慣にすると良いでしょう。
個人的には1日1パックでも少しきついですが、健康のためを思って・・・。
値段は1パック数十円なので、金銭的にはなんとか私もいけそうです。笑
また心筋梗塞の発作は朝起きることが多いので、6~12時間効果が持続するという点から逆算して、夕食に食べるのが良いでしょう!
そして、ナットウキナーゼは熱に弱い成分です。
加熱調理をするとナットウキナーゼの成分が失われてしまいますので、気をつけるようにしましょう。
やはりご飯にかけて食べるのがベストですね!
ちなみに、私は納豆を玉子焼きで包んで食べるのが好きですが、これはできないです・・・。笑
ナットウキナーゼのまとめ
ナットウキナーゼが血液の健康状態にどのように寄与するのか、ご紹介しました。
ナットウキナーゼは納豆に含まれる成分のほんの一部に過ぎませんが、我々の健康状態をいかに良くしてくれる成分が含まれているのかわかりますよね。
正直なところ、毎日1パックだけでも継続するのは難しい部分もあるかもしれません。
しかし、納豆を食べない日があったとしても、継続していくことが大切です!!
途中で食べるのをやめてしまったら、もちろん効果は薄れていく一方です。
身体的・時間的・金銭的に無理のない範囲で、食べることを続けていくことが健康の近道です!
ご覧頂きありがとうございました!!
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